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アロマディフューザー(香り)の購入

用途別のアロマディフューザーの種類と人気の芳香器

アロマディフューザー

イライラしている時、落ち込んでいる時、ふわっと漂ってきたいい匂いにふと癒された、という経験はありませんか?ストレスを感じやすい現代人にとって、『香り』は、気分をリフレッシュさせてくれる心強い味方です。最近では、ホテルやデパートを中心に、香りを使ったブランディングをする企業も増えてきています。また、オフィスで芳香器を導入して、スタッフ効率向上を図ったり、自身の健康のために家庭でアロマを楽しむ、という人も多いのではないでしょうか。

そんな香りを楽しむ生活に欠かせないのが、アロマディフューザー(芳香器)です。今回は、アロマディフューザーの種類や選び方について、詳しく解説していきます。

業務用(法人用)と家庭用のアロマディフューザー(芳香器)の違いと特徴

 

 アロマディフューザーには、大きく分けて家庭用と業務用の二種類があります。アロマディフューザーの通販サイトを見ると、『家庭用としても使用できます』、『業務用にも負けない威力!』といった文章をよくみつけるかと思います。業務用と家庭用にはいくつか違いがあり、それぞれ用途に合った使い方をすることで、アロマディフューザーの効果を最大限に発揮することができます。ここでは、業務用と家庭用のアロマディフューザーの違い、そして、それぞれがどのような用途に適しているのかを説明していきます。

業務用と家庭用の違い

 

業務用と家庭用の違いとしては、『拡散力の強さ』、『オイルの補充頻度』、『タイマーの有無』などが挙げられます。

業務用は、ショールームやホテル、デパートなど、人の出入りが多い施設での使用を前提としています。そのため、空調や通行人の起こす風などに香りが散らされないよう、噴霧力が強く設計されています。また、広い範囲に香りを行き渡らせる必要があるため、拡散力も強くなっています。一方、家庭用は、自宅で個人的に香りを楽しむためのものなので、拡散範囲は狭めに設定されています。

また、業務用は、効率的な運用が重視されます。そのため、頻繁にオイルを交換しなくても済むように、ボトルの容量が大きく作られています。さらに、定休日や営業時間に合わせて自動ON/OFFの設定をすることができ、オイルや電力の無駄が出ないよう工夫されています。

このように、業務用は家庭用に比べて多くの機能を持っていますが、その分価格は高めです。一般的に、家庭用は安いものだと数千円くらいで購入できるのに対し、業務用は安くても10万円程度、高いものですと30万円くらいの価格で販売されています。

家庭用アロマディフューザーは、業務用として使えるか?

 価格が安いからといって、家庭用アロマディフューザーをたくさん使用しても、業務用と同じ効果を出すことはできません。家庭用のアロマディフューザーは、あくまで狭い部屋で香りを楽しむために作られたものなので、広い場所に置くと、すぐに匂いが散らばって消えてしまいます。たとえたくさん置いたとしても、香りがするのはディフューザーの周りだけで、空間全体に香りを行き渡らせることは難しいのです。

 逆に、機能が充実しているからといって、業務用を家庭用として使用することもおすすめできません。業務用のディフューザーは拡散範囲が広いので、狭い部屋で使うと、香りが充満しすぎて具合が悪くなってしまう場合もあります。また、高価な業務用ディフューザーを購入しても、狭い部屋ではせっかくの機能を活かしきることができません。用途に合わせて正しいディフューザーを選ぶことが、快適なアロマ生活への第一歩です。

業務用アロマディフューザーを使用した方がよいケース

 

 家庭用のアロマディフューザーが適切に機能するのは、10畳くらいまでの範囲です。アロマを香らせたい部屋が10畳以上ある場合は、業務用のディフューザーを検討してもよいでしょう。特に、人の出入りが激しい部屋や、空調が強い部屋の場合は、業務用を使用した方が、香りを長く持続させることができます。ただし、自分のデスクの周りだけで香りを楽しみたい、といったように、ごく一部だけで香りが漂えばよいような場合は、広い部屋でも家庭用のディフューザーで十分だと言えます。

 また、業務用の場合は、レンタルプランを提供している業者もあります。レンタルならば、導入コストを比較的抑えられますし、ディフューザーの手入れも業者がやってくれます。『試験的に業務用の芳香器を導入してみたい』、『業務用の導入を検討しているが、きちんと管理ができるか不安で、、』といった場合は、まずレンタルから始めてみるのもよいかもしれません。

 

業務用アロマディフューザー(芳香器)のメーカー

 

業務用のアロマディフューザーには、様々なメーカーがあります。ここでは、日本国内で人気のあるメーカーをいくつかご紹介します。

アットアロマ

 アットアロマは、アロマディフューザー国内シェアNo.1の日本メーカーで、JRやANAといった大手企業をはじめ、国内外の企業に多くの販売実績があります。種類豊富な既製のアロマの他に、オリジナルアロマを作ることもでき、デパートや高級ホテルにも人気があります。また、家庭用のディフューザーやアロマ用品も販売しており、直営店や、インターネットで購入することができます。

 業務用のディフューザーは、他メーカーに比べるとやや大きめなサイズで、拡散範囲も広くなっています。高い機能性と、シンプルでスタイリッシュなデザインが人気ですが、本体価格は28万円前後とやや高めです。アットアロマはレンタルプランもあり、こちらの方が、初期費用を安く抑えられる傾向にあります。

アロマスター

 アロマスターは、医療・介護施設向けを中心に、業務用アロマディフューザーを展開している日本のメーカーです。医療・介護分野の導入実績は国内No.1なので、清潔な空間を作ることに関して、最も信頼できるメーカーと言えます。40畳以下用と40畳以上用があり、部屋のサイズに応じてディフューザーが選べます。本体サイズは小ぶりで、価格も20万円と比較的手ごろなため、個人企業でも導入しやすい業務用ディフューザーです。ただし、本体にセットして使用するオイルの価格が、やや高めなため、規模の大きい商業施設で使用する際は、導入後のコストパフォーマンスに注意が必要です。

 アロマスターはレンタルプランもあり、わかりやすい料金形態と、リーズナブルな価格で人気があります。二泊三日の短期レンタルプランもあり、イベントにも利用できます。

株式会社のなか(アロマシーン・プラス)

株式会社のなかは、アロマディフューザーのメーカーではありませんが、人気のアロマディフューザー『アロマシーン・プラス』の販売元です。アロマシーン・プラスは、かなりコンパクトですが、他のメーカーに負けない拡散力があります。空間になじみやすいウッド調のデザインが人気で、ホテルのロビーなどで使用されています。オイルの消費が少ないのも特徴の一つで、コストパフォーマンスの高いディフューザーです。既製のオイルの種類は少ないですが、オリジナルオイルを作ることもできます。

 

業務用アロマディフューザー(芳香器)のタイプ

 壁掛け型と床置き型アロマディフューザー

 業務用アロマディフューザーには、壁掛け型と床置型の二種類があります。

壁掛け型は、壁に取り付けるタイプのアロマディフューザーです。本体を床に置かないので、空間を無駄にせず設置できますし、うっかり蹴飛ばしてしまう心配もありません。壁掛け型は、床置型に比べてスリムなデザインになっていることが多いので、ディフューザーを置く場所が狭い時は、壁掛け型の方がよいでしょう。ただし、設置の際に工事が必要になる場合もあるので、購入の際は、工事費用と、工事のスケジュールに注意が必要です。また、工事で設置する場合は、一度設置すると動かすことが難しいので、設置場所をよく検討してから導入しましょう。

一方、床置型は、自立するタイプのアロマディフューザーです。床や机の上などに置いて使用します。設置時の工事は不要で、移動も簡単ですが、置く場所によっては動線を塞ぎかねないので、利用者の邪魔にならないよう配慮が必要です。

 

 

カートリッジ式のアロマディフューザーとは

 2016年10月にソニーから、『アロマスティック』という商品が発売されました。これは、カートリッジ式のアロマディフューザーで、”1つのカートリッジを入れておけば、ダイヤルで切り替えて5種類の香りを楽しむことができる”、という画期的な商品です。長さ約9cmのコンパクトなサイズで、バックやポケットに入れて持ち歩くことができます。周りに匂いが広がることもないので、オフィスで眠くなった時や、緊張するプレゼンテーションの前などに、その時の気分に合った香りを嗅ぐことで、リフレッシュしたり、リラックスしたりすることができます。

 アロマの香りは、緊張やイライラを緩和してくれるだけでなく、頭をすっきりさせたり、気分を前向きにしてくれる効果が認められています。『持ち歩く香り』と呼ばれるアロマスティックは、手軽に気分をリフレッシュさせてくれるツールとして、ビジネスマンを中心に人気を集めています。多くの人が、何かしらのストレスを抱えて生活している現代において、携帯式のアロマディフューザーは、今後ますます需要が高まっていくのではないでしょうか。

 

アロマディフューザーのサイズとデザイン

 

 アロマディフューザーには、様々なサイズとデザインがあります。置く場所の雰囲気や、家具の配置に合ったものを選ぶことで、香りだけでなく、インテリアとしても楽しむことができます。

 

アロマディフューザーのサイズ

 アロマディフューザーは、家庭用の場合、卓上に置けるような小さいサイズのものが多く売られています。小ぶりなアロマディフューザーは、玄関やトイレに芳香剤替わりとして置いてもよいですし、プレゼント用としても人気があります。一方、業務用は、小さいもので幅15cmくらい、大きいもので幅40cmくらいと、メーカーや機能によってサイズが大きく異なります。業務用のディフューザーを導入するときは、置く場所を確保してから購入するようにしましょう。

アロマディフューザーのデザイン

 

 

 家庭用アロマディフューザーのデザインはとても豊富で、インテリアの一部として取り入れる人も多くいます。シンプルなものから、ナチュラルな木目調もの、和風テイストのもの、キャラクターの形をしたものまで、幅広い商品が作られており、店舗で商品を見ているだけでも楽しめます。また、ルームライトと一体型になっているものや、加湿器としても使用できるもの、スピーカーを内蔵しているものなど、ディフューザーとしての機能だけでなく、他の便利機能を兼ね備えたものも販売されています。

 一方、業務用のアロマディフューザーは、長方形、または、円柱型のもの主流です。シンプルで、万人受けするデザインが多く、色も、白や黒など落ち着いた色が採用されがちです。しかし、最近では、木目調のものや、高級感を重視したものなど、置く場所に合わせてデザインが選べるようになってきています。

いろいろなアロマディフューザー

 

 アロマディフューザーには、香りを漂わせる方法に、様々な方式があります。

『超音波式』は、アロマオイルを垂らした水を振動させて、その振動でできた霧で香りを飛ばす芳香器です。熱を使わないため安全で、加湿効果もあって人気がありますが、水を使うためカビやすいといった難点もあります。『噴霧式』は、業務用のディフューザーによく採用される方式です。オイルそのものを霧状にして噴射するので、純度の高い香りが楽しめます。その他にも、キャンドルやランプの熱でオイルを気化させる『加熱式』や、置くだけで気軽にアロマが楽しめる『気化式』などがあります。

 

 アロマディフューザーは、デザインや機能によって、いろいろな楽しみ方があります。また、芳香器のタイプによっては、同じオイルを使っていても、漂う香りの質が変わってきます。自分の生活スタイルや好みに合わせて、お気に入りの芳香器を見つけてみてはいかがでしょうか。