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アロマの活用法

アロマの歴史

アロマの歴史

アロマテラピーが、現在のような形で完成したのは20世紀に入ってからのことです。

アロマテラピーとは、フランス語『aroma(香り)』と『thérapie(療法)』を組み合わせた言葉で、アロマテラピーの父と呼ばれるフランス人科学者「ルネ=モーリス・ガットフォセ」が名付けました。

日本では1970年代から導入が盛んになり、忙しい現代人の癒しの1つとして、日本人の暮らしにも少しずつ浸透してきました。

今回はそんなアロマの歴史をご紹介いたします。

アロマが使われ出した場所

アロマが使われ出した場所

アロマテラピーの歴史は古代まで遡ります。

古代から人々は”植物の持つ力”を知っており、植物の香りを治療や儀式に利用していました。

香りの始まりは紀元前4000年頃のメソポタミア文明で、占星術や儀式のとき薫香を神に捧げていました。

人類が香りを利用するようになったのは、火を手に入れた時からだと言われています。

『perfume(香水)』の語源『Per Fumum』は、ラテン語『Per(~を通して)』と『fumumu(煙)』が示す通り、”through Smoke(香りによって)”神に祈りを捧げたのです。

アロマが使われ出した場所

アロマの使われ方

古代から「香り」は様々な形で利用されてきました。

古代エジプトでは、香料は貴族・聖職者のみ使用できる貴重品でした。

女王クレオパトラはバラの香りを愛用し、香りを政治に巧みに利用しました。

やがてエジプトからローマへと伝わり、皇帝ネロもバラの香りを愛用します。

 

現代では主に、アロマテラピー(芳香療法)・アロマトロジー(芳香物質学)・アロマコロジー(芳香心理学)の3つに分類され、家庭や医療機関で活用されています。

アロマコロジーは、アロマ(aroma)と心理学(psychology)を合わせた造語です。香りの持つ力はストレス緩和に加え、自律神経やホルモンバランスを整え、リラックス効果を持ちます。芳香は身体面だけでなく心理にも良い影響を与えてくれます。

 

エッセンシャルオイルは、香りにリラクゼーション効果があります。

芳香浴法、沐浴法、吸入法、湿布法、トリートメントやマッサージに使用します。エステでは、アロマオイルの上質な香りの中で施術を施します。家庭でも、トイレや台所の消臭、浴室や寝室でのリラックスタイムに、香りが活用されています。

アロマが利用される国

アロマを利用する国は古今東西たくさんあります。

1937年、精油の医療活用について著書を発表したガットフォセ。

彼は薬用植物の中でも、特に芳香性植物の力に着目しました。

1910年、彼は研究中酷い火傷を負い、経過が悪く傷が壊疽してしまいます。そこにラベンダー精油を塗布すると、驚くほど綺麗に治すことができ、彼は芳香性植物由来の精油療法が、大きな可能性を秘めていると確信しました。

 

紀元前アテナイの時代から、猛威を奮った疾病『ペスト』は、18世紀まで何度か大流行します。16世紀以降、植物療法の研究が盛んになり、カモミール等の植物に殺菌作用があることが発見されました。17世紀頃ペストが流行した時も、香水工場の労働者は病を逃れました。

 

フランス、イギリス、ドイツ、スイス、ベルギー、アメリカなど、世界中で利用されるアロマ。

現代では大きく『イギリス式』と『フランス式』の2つに分かれています。アロマは、フランスでは医療として扱われ『アロマセラピスト』は、医師しか名乗ることができません。イギリスでは”一般的な資格”を所持していれば良く、『アロマセラピスト』有資格者がマッサージを行います。日本ではイギリス式を用いています。

 

アロマに関するトラブル

アロマに関するトラブルは、アロマの毒性、オイルの可燃性、妊娠中の使用やアレルギーなどです。ここではアロマの正しい使用・保存方法や、これだけは守って欲しいこと、やってはいけない諸注意をご紹介します。

アロマに関するトラブル

アロマ(植物)の毒性

精油は自然由来の植物を使用します。

そのため植物が本来持つ毒性なども考慮しなくてはいけません。

『トリカブト』は古来より、致死性の有毒植物として知られ、アイヌ民族やチベット族は『矢毒』を狩猟に用いました。その一方で、中国医学やチベット医学では塊根を薬『附子』として利用していました。どんな植物も「濃度」によって毒にも薬にもなります。精油は自然界に存在する植物を何百倍にも高濃縮しており、希釈を間違えると健康を害する危険があります。効果・効能に加え適量を知ることが大事です。

 

ペットの中毒にも気を付けたいですね。

”Animal Poison Control Center(動物中毒事故管理センター)”では、ティーツリー精油による『犬・猫』の事故が多数報告されています。特に猫は精油の代謝能力が低いことが分かってきました。猫は肝臓のシトクロムP450酵素群の一部と、UDP-グルクロン酸転移酵素の働きが弱いため、精油使用は控えた方が賢明です。

 

動物の嗅覚は、人間に比べて非常に優れているので、鼻の付近に香料を近づけてはいけません。原液での使用は避け、原則として希釈度は0.1~0.3%とし、ペットの様子を見ながらマッサージしましょう。人と同じで個体差があり、動物種でそれぞれ得手不得手があります。

 

精油の引火性

精油には引火や自然発火など、扱いを誤ると火災事故に繋がる危険性があります。

エッセンシャルオイルには、『芳香性』『揮発性』『脂溶性』に加えて、『可燃性』という性質があります。要約するとアロマオイルは燃える可能性があるということです。

 

(日経新聞より)

2011年11月下旬、引東京都葛飾区内のエステサロンで深夜、閉店後の無人の店内から出火し、火元近くの乾燥機と壁の一部が焼けるボヤが起きましたーー。

タオルにアロマオイルの成分が付着しており、それが酸化して自然発火したのが原因とされています。使用後のタオルを乾燥機にかけたことで反応が加速したそうです。火災を防ぐためにも、精油の正しい保存と管理は徹底したいですね。

 

引火点が1番低いフランキンセンス(乳香)で32度、その低さに驚かれると思います。

もし家庭でも火災が発生したら、と心配されるかも知れません。ですが、精油の引火点・発火点は異なるので、正しく管理すれば大丈夫です。

 

引火点とは、気化した液体が空気と混ざり合ったものが、火を近づけたとき着火して燃え出す最低の液温のことです。そして発火点とは、空気中に発火源が無くても自ら発火してしまう(自然発火)する温度のことです。なのでもし部屋の温度が引火点になっても、精油の蓋が閉まっている、開いていても火元が近くになければいいのです。

 

精油の正しい保存方法

精油はとてもデリケートなものです。

精油を取り扱う時は、できるだけ下記のことを守って使用しましょう。

 

①.精油を箱に入れ、直射日光を避け、冷暗所で保管する。

②.開封後約1年を期限とし使い切る。

③.こどもの手の届かない場所に保管する。

④.ブレンドした精油は1~2か月で使い切る。

⑤.プラスチックやゴム性のものは保管容器にしない。

⑥.精油は引火性なので蓋を閉じる。

 

①精油は直射日光に当たると変質が加速します。②ものによっては半年以内、2~3年と期限が変わります。③目に液体が付着したり、精油を口に入れると危険です。④ブレンド(混合)したものは、元の使用期限がそれぞれ異なるため早く使い切ります。⑤強化プラスチック等でないと溶けることがあります。⑥揮発性なので蓋を閉じましょう。

 

トリートメントの禁忌(妊娠中など)

アロママッサージ・トリートメントには、禁忌(使用上・健康上の注意)があります。

妊娠中・授乳中の女性は、皮膚トラブルを抱えた方、何らかの疾患がある方は特に注意が必要です。

子宮への刺激を考慮し、妊娠初期は精油の使用を避け、安定期に入ってからは刺激や毒性の強い精油は控えます。授乳期間や出産直後も精油の使用は控えるか、低濃度で使用しましょう。強い香りは、赤ちゃんがお母さんの匂いを覚えたり、赤ちゃんが安眠するのを妨げることになります。

 

天然精油の香りと合成香料の違い

近年、『人工香料』の香りによる健康被害が深刻化しています。

柔軟剤などの人工的な香りに対するアレルギー、科学的に合成された香りに、不快感や体調不良を示す方が増えています。

アロマテラピーは植物に含まれる微量成分を、体内に取り込むことで効果を発揮し、心身の調子を整えてくれます。人工香料には微量成分が含まれていないので、植物由来の健康効果は狙えません。

アロマテラピー・アロマセラピストとは?

アロマテラピー・アロマセラピスト

アロマセラピストとは、プロとして精油に関する正しい知識を持つ資格者のことです。

精油に関するアドバイスや、アロマオイルを使ったトリートメントを行い、人々に癒しをもたらす存在なのです。資格取得だけでなく、トリートメントやアロママッサージなど実践的な施術をし、技術を磨くことが大切です。

また、アロマセラピストは、クライアントとマンツーマンで向き合う仕事であり、心の通い合いや思いやりを育むことも必要です。資格取得後は、アロマサロンやアロマショップで働き、腕を磨いていくことが望まれます。

 

アロマセラピーのもたらす効果

 

アロマテラピーは、天然由来の植物の香りを利用した、リラクゼーションや癒しの1つとして、日本に普及しました。

近年、ストレス社会化が進んだ日本では、癒しの手段としてアロマに関する関心が高まっています。また、単なる癒しだけでなく、近代西洋医学的な医薬品や、抗生物質の代替療法として注目が集まっています。

19世紀初頭から20世紀にかけて、医学や有機化学は著しい発展を遂げ、抗生物質、ワクチン、ホルモン薬が開発され、治療の主流となり、植物を自然そのままに利用する療法は一時的に衰退します。

しかし近代では、薬の副作用や耐性菌の問題、ストレスを起因とする病や、生活習慣病が増加し、西洋医学だけでは対処できない問題が顕在化してきました。

天然植物の力を利用したアロマテラピー、ホメオパシー、東洋医学(漢方薬)など、西洋医学以外の療法に再注目され、病とは何か、治るとはどんな状態なのか、根本的に見直されつつあります。

 

西洋医学は『この治療をすればこの部分に効く』といった『科学的に確かに効果が証明できる』というエビデンスが必要です。反対に漢方薬は『なぜ効いているか分からないが効果がある』『違う病でも同じ症状に同じように効く』といった効果があります。『西洋医学的に分析しきれない何か』が、心身に様々な影響を与えられているかも知れません。

 

アロマテラピーが天然精油にこだわるのは、成分加工により自然植物の中の、分析しきれない微量成分や絶妙なバランスが崩れ、悪い影響が出るのを防ぐためです。自然な植物の中の小さな揺らぎが、精油の良い香りや深みを増し、テラピーにも良い影響を与え、人間の心と身体をリラックスさせます。

 

アロマに関する資格

アロマテラピーは医療ではありません。また、アロマセラピストには国家資格、公的資格はありません。精油は医薬品ではなく、しかし人の心身に少なからず影響を与えます。使用の際は注意事項に気を付け、精油をしっかりと理解した上で施術を行う必要があります。

民間の資格であっても、アロマに関する講座を受講し、アロマセラピー資格を取得すれば、お客様からの信頼の獲得、他者へのブレンドや施術に対するしっかりとした助言が可能になります。

 

AEAJ『公共社団法人日本アロマ環境協会』

AEAJは、日本でとても知名度が高い団体です。

1996(平成8)年に設立され、2012(平成24)年に内閣府により公益認定され、公益法人となりました。

アロマの正しい知識の普及、学術調査、アロマテラピストの認定、アロマに関する検定試験を実施しています。

 

AEAJには、アロマテラピーを実践的に学べるスクールもあり、AEAJの定める標準カリキュラムを採用し、施設や講師など条件をクリアしたスクールは『認定スクール』として認められています。

『アロマテラピー検定』で知識を学び、各種『アロマセラピスト検定』で実技を習います。各種資格取得のための検定に挑戦するには、『アロマテラピー検定』1級に合格し、AEAJの会員になる必要があります。

 

AEAJ資格一覧

・アロマテラピーアドバイザー ・アロマテラピーインストラクター ・アロマセラピスト ・アロマハンドセラピスト ・アロマブレンドデザイナー ・ナチュラルビューティースタイリスト検定 ・環境カオリスタ検定 

NARD JAPAN『ナードアロマテラピー協会』

NARDでは、より実践的なアロマの知識の普及を目指しており、医療を目的とした『フランス式』のアロマを学ぶことが出来ます。ケモタイプ精油(科学種)の研究、ケモタイプ・アロマテラピーについての会報誌の発行が行われています。ケモタイプとは、同じ学名の植物でも土壌・気候、その他環境によって、含む成分が大きく異なるものを意味します。

 

アロマテラピーベイシック5コース(5~7コース)を全て修了し、アロマ・アドバイザー資格取得後、認定登録を受けると、アロマテラピーベイシックコースの講師として活躍出来ます。資格はNARD JAPAN独自の認定資格です。

 

NARD資格一覧

・アロマアドバイザー ・アロマインストラクター ・リラックス:トリートメント ・アロマセラピスト ・アロマトレーナー ・アロマセラピストトレーナー

 

アロマに関わる仕事

植物の香りを利用した癒しの1つとして、アロマテラピーは日本に普及しました。

1970年代のアロマ導入より約半世紀近く経ち、アロマは日本人に身近な存在となっています。

どんな視点からアロマを使用するか、どのようなアプローチをするかで、アロマに関する仕事も名称が変化します。ホメオパス・ヒーラー、アロマテラピー・アドバイザー、アスリート・アロマトレーナーなど。同じアロマテラピーであっても、内容が少しずつ変わるのは、日本の土壌に合わせて独自の発展を遂げた結果でしょう。

 

現在アロマの活躍は、単にアロマテラピーの分野にとどまらりません。鍼灸、整体・整骨、介護施設、助産院、病院など医療の分野にも取り入れられています。家庭用から公共、医療の場へ、リラクゼーションからメディカル、パーソナルからパブリックへと広がり続けるアロマ。「癒し」と他の分野が融合し、クライアントの心身のサポート、 QOLを高める流れが生まれています。

 

キャリアオイル(植物油)に精油を混ぜ(希釈して)、整体やトリートメントなど施術を行う、アロマバスや吸入など香りを楽しむなど、使い方は大きく変わりません。しかし、希釈濃度や施術のアプローチは取り入れられた分野によりアレンジされます。

 

AEAJ認定『アロマテラピー・アドバイザー』は、協会によると『アロマテラピーの基礎知識を正しく社会に伝えることができる能力』を認定する資格です。『アロマテラピーの関連商品に対してアドバイスで出来る』と証明され、プロとして販売に携わる、一般の方に正しい助言をすることが出来ます。

プロとしてアロマテラピー・トリートメントをしたい、サロン勤務・経営をしたい方は、『アロマセラピスト』の資格を取得しましょう。精油の知識に加え、人体の構造に関する知識(解剖生理学や皮膚科学)、トリートメント技術を習得可能です。

 

まとめ

ストレスフルな先進社会で、アロマテラピーの持つリラクゼーション効果への期待・需要は高まっています。家庭用にとどまらず、医療の分野でも活躍するアロマ。

天然由来の植物の持つ癒しの力は偉大です。精油1滴の量はわずか0.05Ⅿmlですが、植物から抽出されたその小さな1滴は、私たちの身体と心に大きな働きかけをもたらします。アロマテラピーは心身の癒しや健康に役立てられているのです。

 

参考文献

『いちばん詳しくて、わかりやすい!アロマテラピーの教科書』

英国IFA認定アロマセラピスト 和田文緒 著 

☆新星出版社 2015年9月25日発行

 

参考ホームページ

AEAJ公式ホームページ

https://www.aromakankyo.or.jp/

 

『NARD JAPAN公式ホームページ』

http://www.nardjapan.gr.jp